アメリカとイランの現在の交渉状況は、核開発プログラムをめぐる極めて緊迫した段階にあります。トランプ政権下で再開された間接交渉が進行中ですが、軍事衝突の可能性が非常に高まっている状況です。
最新の主な動き
- 次回協議: 2月26日(木曜日)にスイス・ジュネーブで第3回の高官級間接協議が予定されています。仲介はオマーンが担い、イラン側はアッバス・アラグチ外相、米国側はスティーブ・ウィトコフ中東特使(+ジャレッド・クシュナー氏の関与も報じられている)。
- イラン側の譲歩案: イラン高官がロイターなどに明らかにした内容では、高濃縮ウラン(60%程度)の半分を海外移送、残りを希釈、地域的な濃縮コンソーシアム参加を検討する用意があるとしています。ただし、これと引き換えにウラン濃縮の権利を認めさせ、経済制裁の解除を強く要求。暫定合意の可能性も一部で報じられたが、イラン外務省は「根拠がない」と即座に否定しています。
- 米国の要求(レッドライン): トランプ政権はウラン濃縮ゼロを原則とし、核兵器開発能力の完全放棄を求めています。一部報道では「医療目的の極めて限定的な濃縮」容認の検討も出ていますが、公式にはゼロ濃縮が強調されています。
- 軍事圧力の強化: 米国は中東に過去20年で最大規模の軍事展開を実施中。空母打撃群(ジェラルド・R・フォードなど)2個群、戦闘機・給油機・防空システムの大量投入。レバノン米大使館職員の退避命令も出ています。トランプ大統領は「合意なければ本当に悪い日になる」「攻撃なら容易に勝利」と繰り返し発言。一方で統合参謀本部議長は大規模作戦のリスク(長期化・物資不足・同盟国支援不足)を警告したと報じられ、トランプ氏はこれを「100%誤り」と否定。
交渉決裂時のシナリオ
- 限定攻撃 → 革命防衛隊本部、ミサイル施設、核関連施設への精密空爆(数日以内発動の可能性)。
- 大規模攻撃 → 上記で効果がなければ体制転換狙いの本格侵攻(ただし米軍内部でも疑問視する声あり)。
- イラン側は「いかなる攻撃も侵略行為」「自衛権行使」と強硬姿勢。中国からの超音速対艦ミサイル導入協議も報じられており、米空母への脅威が増大。
全体の評価外交的解決の「最後のチャンス」と位置づけられる26日のジュネーブ協議が決定的ですが、双方の溝(特に濃縮権の有無と制裁解除の規模・順序)は依然大きく、失敗すれば数日〜数週間以内に米軍事行動が発動される公算が極めて高いです。原油価格もこの緊張で急騰(WTIが67ドル台)しており、地政学リスクが市場を直撃しています。



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